前回記事の続きです。
「女性は家庭内」と謳うアイルランド憲法の話
アイルランドの憲法の話の続きです。
第41条
2.1
特に、国は、女性が家庭内での生活により共通善の達成に欠くことのできない支持を国に与えていることを承認する。
2.2
したがって、国は、母親が経済的理由からやむなく労働に従事することにより、家庭におけるその義務を怠ることがないよう保障することに努めなければならない。
各国憲法集(2)アイルランド憲法 国立国会図書館調査及び立法考査局 より
※共通善:社会全体共通の善
この憲法をワタシはどう思う?
家庭内の仕事に光が当たっている感じはよい。
ただ
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その担当者を
母親や女性に限定してるところがちょっと…。
シングルファーザーもいらっしゃるだろうし
10人に1人がLGBTQ+と聞く今日この頃でもあるし…。
とは言え
2.1のほうはあってもなくても
あまり現実生活には影響しないような気がするけど
承認してるよーって言ってるだけだから。
認めてもらえないよりはよいし
認めてもらっている安心感はあるけど、実利は特になさそうに思える。
2.2のほうは、削除されるとなると
国の保障が減る方向に進みそう、と思えるから
そこは反対する気持ちもわかるな~。
2.2を削除して
「家族の構成員間の絆を理由とした思いやり」こそが国家にとって重要
と追加されるだけでは物足りないかな、と。
国民にとっての目先の実利が減らされそう。
実際、仮に減らす方向だとしたら、
その分、税金や国債は他分野に配分することになるのだろうから
最終的な実利については、また考えないといけないのだけれど。
そこの部分が不透明だから
それだったら、あえて改正しなくてもよいのでは?
ってなるかなー。
国は家庭の保障に努める、との部分は現状維持で
家の中の仕事と外で稼ぐ仕事の役割分担は各家庭に任せて
「女性」とか「母親」とか
限定しない記述になるのがよいかな。
社会の様々な制度もそれに添うものにして
後、
多数派・少数派の数は均衡しない可能性があるから
多数派が少数派にプレッシャーをかけるようなこと
又は、少数派が多数派から
勝手にプレッシャーを感じとってしまうようなことを
やめることも肝心かな~。
と、分断しないこと、か。
というのが、現時点でのワタシの考え、です。
ケア労働の話
こんな記事を6月に読んでいました。
保育や介護について言うと、そのサービスを利用する乳幼児や高齢者には、サービスを提供する公的な制度を支える費用を支払う能力がないか、不足している。
サービスにかかる費用をどう見積もり、誰がどのぐらい負担するか、といった点は、常に政治の課題になる。ケアの提供者にいくら報酬を払うか、その値段は政治的に決まる。
2023年6月29日付け朝日新聞 ケア労働 報酬と評価を正当に 同志社大学大学院教授 岡野八代さんに聞く より
保育士や介護士の給料は
公的なお金でかなりの部分がまかなわれているそうなので。
政府の本心はわかりませんが(ってか、政治家によって全然違うのでしょうけど)
政府はできれば福祉にお金を使いたくない。
なので
家庭内の仕事は女性に無料で担ってほしい。
家庭で担えない場合
保育士や介護士にお願いすることになるが
国としては、保育士や介護士に高い給料は払えない。
だって、家庭でだったら無料でやってもらえる仕事なんだから…。
って風になってるとしたら
ちょっと嫌な感じかな~と。
元々、日本は第2次世界大戦が終わる以前は
男女同権ではなかったようだし。
本来は、国民と政府は敵対するものじゃないのですよね。
福祉ではなく、他の分野にお金を使いたい
という国民の意見が反映されての政府方針ならそれでよいのでしょう。
裏金問題とか利権問題とか聞いてると
うーん、となってしまうけど。
それも、裏金を渡すことでメリットを得るであろう
一部の? 国民側がそうさせてしまってる部分もあるわけで。
国民の意見も様々で
そうそう簡単にまとまるものでもなさそうだけど。
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女性の徴兵制と戦争の話
デンマークの新しい徴兵制が決まったそうです。
北欧デンマークが女性も徴兵の対象に加える。~ 略 ~ AP通信によると、法改正を経て、2026年にも実施する。
実際に女性を徴兵すれば、欧州では15年のノルウェー、18年のスウェーデンに続いて3カ国目。
2024年3月15日付け朝日新聞 デンマーク 女性徴兵 (ロンドン=藤原学思)より
「男女間の完全な平等」を言うなら
徴兵も平等に、という流れとのこと。
シンプルに
ワタシは戦争に行きたくない。
義務になったら、本当に嫌だ。
戦争を始めるのは殆ど? 男性だからね~。とも思ったり…。
女性全員で連帯して反対できたら、戦争は防げるかなぁ???
甘いか…。
と、男女差別になるかもしれないようなことを書きつつ
いろいろ書いて、まとまりなくなってしまったけど
ひとまず今回の記事は終わりにします。