リュウジさんの
『料理研究家のくせに「味の素」を使うのですか?』を読みました。
こちらの本です。
興味のないかたは全然わからない話かもしれないと思うので
味の素=グルタミン酸ナトリウム=調味料(アミノ酸等)=うま味成分
と思って読んで下さい。
(本当は、完全なイコールではなくてニヤリーイコールな関係性です)
実家の「味の素」と自分のこれまでの考え
自分が小さい頃、実家の食卓には「味の素」がありました。
「いの一番」や「ハイミー」なんかもあった記憶があります。
ほうれん草のお浸しなんかにパラリとかけて
醤油を垂らして食べていた記憶があります。
「これを振らないと、物足りない」と
父が言っていたのも覚えています。
そのうち「化学調味料は体によろしくない」
との説を母も聞くようになったのか?
実家の食卓から「味の素」の類は消えていきました。
でも、調味料(アミノ酸等)には無頓着のようでしたけど。
やがて、ワタシが自身で食事管理をする環境になって
美容や健康の為に
食品添加物類はあまり好ましくない
との説を聞くようになり…。
なるべくだったら食品添加物全般をあまり摂らないように
ワタシも一応(100%にするのはかなり難しいので)心がけてきていました。
子育て世代としては
アミノ酸等の調味料は子どもの味覚をダメにするという説も
聞いたりしたし…。
リュウジさんの考え
さて、料理研究家のリュウジさんはどんな意見なのだろう?
と思って読んでみました。
結論的には
味の素は、ほかのあらゆる食品と同じくらいに安全であり、危険です。
『料理研究家のくせに「味の素」を使うのですか?』リュウジ 河出新書 以下同じ
塩だって、摂り過ぎれば毒になる。
グルタミン酸ナトリウムも同じこと。
発見から100年以上の歴史があって、明らかな実害は生じていない。
とのことでした。
味覚がダメになるという説については
「味の素をとりすぎると、薄いうま味ではもの足りなくなることがあります」という意味に過ぎません。「食塩をとりすぎると、薄い塩味では物足りなくなることがあります」と同じです。
とありました。
ふ~む。
つまり、そんなに気にすることはないということなのでしょうか???
そう言えば、カズレーザーさんが味覚障害レベルと診断された際に
昆布だし(グルタミン酸を多く含む)を毎日一定量とるようにしたら
2週間程で味覚が回復した、というのを
TV番組『カズレーザーと学ぶ。』で放映していたけれど
このことと辻褄あってるのでしょうか???
カズレーザーさんはピザやラザニアが
お好きってことで
グルタミン酸不足だったのか
逆にグルタミン酸過多だったのか?
うーん、どちら???
全く関係ない??? のでしょうか???
酵母エキスとタンパク加水分解物
もう1つ思ったこと。
化学調味料無添加って書いてあったりして
食の安全に気を使っているのをアピールポイントにしている
ような商品に時折含まれている
酵母エキスやタンパク加水分解物etc.
それって、一体何??? というのがワタシの
別の疑問だったのですが
それについても言及がありました。
酵母エキスとタンパク加水分解物は、いずれも分類上は食品添加物ではなくて、食品です。そのため、これらを使った加工商品は「無添加」と表記されていることがあります。
そうだったのかー。
あくまでも食品であって食品添加物ではないので
食品添加物は無添加、となるわけか…。
とは言え
酵母エキスetc. も結局、味の素と同じ成分が含まれているそうなので
リュウジさんに言わせれば
化学調味料と一体何が違うの? ということでした。
確かに…。
なので、化学調味料無添加を強調しているような商品や
無添加推奨の言説等は
例えば味の素さんの営業妨害的要素を持つんじゃないの?
なんて思ったり…。
と思ったら
2022年3月、消費者庁は「食品添加物の不使用表示に関するガイドライン」を策定しました(2024年3月まで猶予期間)。
このガイドラインによれば、「化学調味料無添加」などと表示することは、表示禁止事項に該当するおそれが高いとされています。また、酵母エキスやたんぱく加水分解物など、グルタミン酸ナトリウムなどのアミノ酸を多く含む原材料を使用しながら「調味料(アミノ酸)無添加」「うま味調味料無添加」などと表示することは、「食品添加物を使用した商品よりも優良または有利であると誤認させるおそれがある」ため、同じく表示禁止事項に該当するおそれが高いとされています。
なんだそうです。知りませんでした。
無理矢理の、まとめ
こういった意見が分かれるような事柄については
推奨派と非推奨派とでディベートしてほしいです。
プラスチック製品推奨派と非推奨派とか
合成洗剤推奨派と非推奨派とか…いろいろ…。
リュウジさんは、こういう書きかたもされており
今の日本では、ありとあらゆる加工食品にうま味調味料が使われている、といっても過言ではありません。うま味調味料をできるだけ避けてオーガニックな食生活を送るためには、かなりの努力が必要です。それを徹底している本物のオーガニックな人は、カッコいいなって思います。考え方はぼくと違いますが、素直に尊敬します。
結局のところは、よくわからないのですが
例えば、コンビニのグラタンが美味し過ぎる(アミノ酸のせい?)と感じたり
オット曰く、
コンビニ弁当類は「美味いけど、基本、みんな同じ味に感じる」とか
そういうのは、調味料に使われているアミノ酸等が
ワタシたち夫婦にとっては濃過ぎる
という話なのですかね?
とは言え、既に
アミノ酸等無添加の柿ピーはやっぱり物足りなく感じたりしますし。
好きな餃子屋さんの餃子に、アミノ酸等が含まれていたりもしたし
外食産業でも、うまみ調味料はかなり使われているようだし…。
だからこそ、自宅で、できる範囲では自然なものを摂りつつ
でも、アミノ酸等が使われているからって
そこまで忌避することもない、くらいのスタンスでよいのかな~。
と一応思った本でした。
小4コドモも結構食べるようになってきて
アミノ酸等なしのものを、って考えると
近所のスーパーになかったりして
また少しハードルが上がるのだよね~。