佐藤優さんの『埼玉県立浦和高校』を読みました。
こちらの本です。
我が家は夫婦共に公立中学出身で
コドモは公立中学に進学予定です。
いずれ高校受験をすると思います。多分・・・。
現在小3の我がコドモが
埼玉県立浦和高校のような進学校を
目指したいと考えるか・目指す能力があるかは
現状、未知数と感じていますが
そこのところとは関係なく、参考に、と思って読みました。
結果、
自分が、全然勉強が足りてないわ~
と、今更そこ? なところをとても反省。。。
佐藤さんが高校生の質問に答えていく部分があり、
その都度「推薦図書は〇〇」「◇◇さんの本を読むといい」etc.
明確にアドバイスしてらして。
今後、我がコドモに何か質問された時に
果たしてワタシはどこまで実のある内容を答えられるんだろうか?
と思って・・・。
それ以外のところで印象深かったのは
戦後の日本の話で
荒川、つまり埼玉県と東京都の都県境を境としてGHQの政策が変わっています。荒川より北のほうの担当だったGHQの担当官は、日本の戦前の教育システムにも比較的いいものが残っているという考え方でした。それだから、いわゆる公立のトップ校に関しては戦前の男女別学をそのまま残したんです。
『埼玉県立浦和高校』佐藤優・杉山剛士 講談社現代新書 以下同じ
男女別学のほうがよい教育ができるという文脈の中です。
真偽はわかりませんが、
GHQは、再び戦争を仕掛けてこないように日本人の知的レベルを下げる
(=教育レベルを下げる)目的で
男女共学を導入したといったことが書いてありました・・・。
埼玉、栃木のあたり、
進学校は男女別学が多いことを知っていて
疑問に思っていたので、
謎が解けた感じがしました。
自分としては、自分もずっと共学だったし、
男女共学のほうがよいな~とこれまで思ってきていたのですが、
男女別学のほうがよい、という考え方もある(そりゃそーか)、
というのは参考になりました。
少し気になったのは
浦高生と少し話してみると、彼らが「将来なりたいもの」の動機って「親に喜んでもらいたい」という気持ちが強いんですよ。とくに母親。
一部の生徒は、ってことだと思いますが、
そのままでずっと進んでは行けないかな~と。
どういうふうに接すれば自分の息子が本当に幸せな人生が歩めるのかーーこれは世間体であるとか、世の中の評価とは別に、本当はお母さんが一番よくわかってるんじゃないでしょうか。
と、つながっていきます。
難関私立中高一貫との比較。
日本の公立の中学と高校の教育内容の接続がよくないんです。中学まではあらゆるレベルの子が集まる義務教育、高校から任意になっている関係で教育内容に無意味な重複がある。私が見るところ、優秀な子にとってはトータルで1年間以上のムダがあります。
浦校に入れるような子たちだったら、実は灘や桜蔭のように中学の段階から高校の教科書で学ぶことが可能です。社会と国語ならば十分ついていけるし、数学も、補足のプリントを加えればやっていける。そうして高校2年生の秋ぐらいまでにすべての科目を全部やり終えてしまう。受験刑務所のような学校とは違って、灘や桜蔭は文科系・理科系の知識をバランス良くつけます。それだから総合知のOSがしっかり蓄積されるし、残った時間を受験勉強に費やせるから、大学進学率も抜群にいい。そこはやっぱり浦和高校のような公立学校には厳しいところがあります。
ふむ。
自身の中高校時代(地方公立中から公立進学校というコース)、
重複は感じていなくて、逆に?
高校で急にレベルアップした感があったな~と思います。
受験刑務所というのは、例えば
早い時期に生徒に総合知を諦め受験科目数を減らさせて
とにかく大学合格者数を増やすことを目的とするような学校
という意味合いを含んで使われています。
お薦めされていたのは、
池上彰さん、山内昌之さん、宮家邦彦さん、柄谷行人さんの本。
松岡正剛さん、恩田陸さんの書評など。
他にもいろいろなかたや本が紹介されていました。
コドモが高校受験をするまでは
まだしばらく時間があるので、
また適宜情報収集していきたいと思います。
と言っても、ワタシは
本質的に大事なことというのは
昔も今も
そしてこれからも
そうそう変わらないのではないか、と
現時点で思っているのですけども。^^
どうかな???