とある発言が問題になりました。
自分が、10代、20代の頃から
「だから女はダメなんだ」
「女はバカなほうがかわいい」
「〇〇君(ワタシのこと)は男に生まれたほうがよかった」
とかいうような言葉を聞いて、
いろいろ思うところもあった人間なので、
感想を多少なりとも書いておこうと思うので、書きます。
①過去・現在の声を上げた人たちに感謝したい
遠い遠い過去よりは
現状だって、だいぶよくなってきていると思うので、
その都度、声をあげてきてくれた人たちに感謝します。
上の世代と同世代、下の世代のかた達にも、です。
と、声を適切にあげられなかった自分への
反省と謝罪の気持ちもあります。
②技術の進歩
とある不適切発言 → 謝罪・撤回 → 幕引き
となるのかな、と思ったけれど、
SNSで国内外からの反応、
ボランティア・スポンサー・インフルエンサーetc.の反応
により、大きく流れが変わりました。
正直、最近の時代の変化の速さに驚いてきているのですが、
そこに技術の進歩(今回はSNS)は
大きな役割を果たしているなと思います。
これまでの50年とこれから先の50年で
全然加速度が違ってくるだろうなという予測。
ま、みんなそう感じてますよね、きっと・・・。^^
③人間はカテゴライズしたがる?
自分含めて、
結構、タイプ分けしたくなっちゃうなと思います。
そのほうが理解しやすい、
経験を記憶して、予測しやすい、
対処しやすい、便利だから? かな?
だから、つい、うっかり、簡単に
偏見を持つ側、それによって相手を傷つけちゃう側、
怒らせる側にまわっちゃうなと自分で思います。
その都度、気をつけていかないといけないです。
④日本語の問題
A「女性が多いミーティングは時間が長くかかる」
(文言多少変えてます)
日本語は主語なしに話したり、
語を省略したりする場合が結構あるので
ア「私は『女性が多いミーティングは
必ず時間が長くかかる』と感じている」
イ「私は『女性が多いミーティングは
時間が長くかかる場合が比較的多い』と感じている」
ウ「『女性が多いミーティングは必ず時間がかかる』と
いうのは客観的事実である」
を、全てAで表現してしまうようなところがあると思います。
ア、イの意味で思っているところを、Aで表現してしまって
ウで受け取られて誤解? が大きくなるケースが結構あると思っています。
自分が話す場合は、ア~ウを区別して話すようにしたい、
と思います。
⑤蔑視?
ワタシはAだけを読んで女性蔑視発言とは思わなかったです。
ア、イだったとしたら、発言者の感じていることだし、
ウだったら「え? 根拠は?」とは聞きたくなるけど、
まぁ、どの意味での発言であったとしても
時間がかかる、ということに
そこまで悪い意味を感じなかったので。
それだけ納得いくまで、よく議論する、と受け取れました。
発言内容を読み進めていくと
時間がかかって困る、というのが出てくるので、
あ、困ってるんだ、と思いましたが。
「女性は競争意識が強い」というのも
女性蔑視とは受け取りませんでした。
競争意識が強いということが、これまた悪いこととは
受け取れなかったので。
⑥わきまえることの弊害
その後からが、ちょっと雲行きがあやしくなってきました。
「わきまえた、シュッとした、的を射た発言をする人」が
非常に役立っている、というような発言が続くからです
(リアルタイムの発言全てや雰囲気を知っているわけではないので
誤解もあるかもしれません)。
そうなってくると、
「わきまえた」「シュッとした」「的を射た」
って元々のニュアンスがよい意味である(とワタシは理解している)
ことも相まって
「時間が長くかかる」というのはよろしくない、
そういう発言をする女性はよろしくない、
という意味に受け取れてきます。
さらに
「女性が入るとミーティング時間が長くかかって大変だから
極力入れたくない」という意図がもしあるとするなら
確かな根拠もなく、ただ女性だから、というだけで、
ミーティングに参加させないとなるわけで、
そうなってくると女性差別そのものになります。
(ここまでは発言されていない、とワタシは受け取りました。
むしろ、女性を選ぼうとしている、と発言されています)
ミーティングが長ければよい、というものではないと思いますし、
性別に関わらず、勉強不足とかの悪い意味で、
的を射ない質問というのも確かにあると思います。
一方で、流れを損なわないような、わきまえた発言をする人
(=空気を読める人?)ばかりのミーティングが、
多様性を認め合った(難しいことだと思いますが)上での、
実のあるものになるのか、
というと、また、それも疑問が残ります。
「わきまえる」というのがどういったことを指しているのか・・・。
こっちのほうが気になる・・・。
時間は有限なので、
性別問わず、発言時間に制限を設けるなどの工夫は
あってもよいと思います
(女性だけ制限がある、となると差別)が、
ミーティングをシュッと終わらせることが
ミーティングの目的となるというのも???
⑦経験や偏見をひっくり返すのは難しい
自分も含めて、
これまでの経験や、教育、社会等から刷り込まれたものから
くる偏見をなくしていくのはなかなか難しい、と思います。
ワタシの年齢でそうなのだから、
ましてや、上の世代はもっと難しいのだろうな、と思います。
それこそ生きた時代が違うと思うので。
ワタシよりずっと強固に、いろいろと刷り込まれてきているはずで、
それをひっくり返すということは
自己否定にもなり得るわけなので。
上の世代は・・・
と、一括りに考えること自体もまた偏見になり得るし、
年齢差別にもつながり得ます。
何だかどっちの味方なんだよ? な記事になっていますが
少しずつでも、気づいたらお互いに修正しながら、
許しながら、よい方向に向かえたらいいな、と思います。
子を持つ親として、できることはきっと多いハズ。^^
現時点で、今回はこんな感じで。
ジェンダー意識が難しいって言ってる記事。